VectorWorks Club
北海道

* 決定版VectorWorksガイド *
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著者からのご免なさいと補足説明
(青山哲夫)
2000.5.15

ここでは決定版VectorWorksガイド「初版1刷」の記述の誤りや説明の不足を著者の立場からフォローいたします。おまけのTipsとアドバイスを追加しましたので、ご一読下さい。

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学習ガイド:北海道東海大学芸術工学部建築学科
本書をCAD授業の教科書として採用いただいた北海道東海大学芸術工学部建築学科の渡辺先生のサイトに克明な解説ページがございます。学習のポイントや間違いやすい操作についてのアドバイス、トラブル回避の方法など、初心者のための詳細かつ親切な学習ガイドです。



Page.13 Windows版
「カスタムツールパレット」
「ラーメンツール」が説明、図版とも独立したパレットになっていますが、正しくは「建築パレット」の中にある「柱ツール」のポップアップツールの形式です。(Macintosh版では独立したパレットです)



Page.15 Macintosh版
「リソースパレット」
リソースパレットには多くのボタンがありますが、初期設定では表示されていません。パレットの右肩にあるズームボックスをクリックして下さい.これで表示されます。(Windows版にはボタンを隠す機能はありません)

  



Page.51 Macintosh版/Windows版
「図面のレイアウトを整えよう」
カット&ペーストを使って図形を目的の位置に移動するテクニックを紹介していますが、狙った位置に移動できないことがあります。原因は指示以外の図形が存在するためです。特に初心者の方は自覚なしに図形を複製してしまったりするので、ありがちなトラブルです。余分な図形を削除すると問題は解決します。余分な図形を発見できない場合は現在の表示範囲の外側に図形が存在している可能性がありますので、縮小表示にしてみて下さい。VectorWorksは用紙範囲の外側にも広大な作図スペースがあるので、遙か彼方に図形が存在することもあります。そこでテクニック紹介。

Tips:すべての図形を表示範囲に収めたい場合には「全てを選択」してから「図形全体を見る」操作をして下さい。同じ事は、余白をクリックして図形の選択を解除してから「図形全体を見る」操作をしてもできます。ただし、「全てを選択」しておくと極端な縮小画面になったときでも図形のハンドルで存在が確認できるので、こちらの方法をお勧めします。

Tips:狙った位置にペーストできない場合は余分な図形が存在しています。「全てを選択」してから「図形全体を見る」操作をして下さい。現在の表示範囲の外側遙か彼方に図形が存在することもあります。



Page.64 Macintosh版/Windows版
最下行に本文を追加して下さい。
「2次元モードにして下さい。【command+5】」(Windows版は【ctrl+5】)



Page.66 Macintosh版/Windows版
「レイヤをリンクしよう」
斜めから見た図版がありますが、これは壁と屋根のレイヤの両方をそれぞれアングル変更し、他のレイヤを表示する設定にしたときに見える姿です。確認できたら必ず2次元モードに戻しておきましょう。

Tips:レンダーメニューの「全レイヤの表示を揃える」を選ぶと、すべてのレイヤのアングルを統一できます。



Page.70 Macintosh版/Windows版
「2次元敷地とプラン」の画面登録をして下さい。
誤) 「敷地」のレイヤをアクティブにして下さい。
正) 「プラン」のレイヤをアクティブにして下さい。



Page.70 Windows版
「レイヤ設定の図版」
誤) ダイアログの左側のリストで「敷地」が選択されている
誤) 「標準表示」のラジオボタンが選択されている
正) ダイアログの左側のリストで「プラン」が選択されている
正) 「見せない」のラジオボタンが選択されている



Page.79 Macintosh版/Windows版
「3次元の開口部を作成して、シンボル登録して下さい」
誤) 奥行き1600の柱状体にして下さい。
正) 奥行き1200の柱状体にして下さい。



Page.79 Macintosh版/Windows版
「生成柱状体の図版」
誤) 奥行:1600
正) 奥行:1200



Page.80 Macintosh版
「シンボル作成の図版」
誤) 名称:窓1800*122
正) 名称:窓1800*1200



Page.86 Macintosh版/Windows版
「テラスの外壁を削除して、隅柱を追加して下さい」
壁結合ツールを使って不要な壁図形を削除する操作ですが、違う壁が削除される場合があります。失敗したときは「取り消し」の操作で壁を復活させ、モードバーの一番右端のツールに切り替えてから再挑戦して下さい。原因は壁を作図して行く順番にあるので、これでも失敗する可能性はあります。そこでテクニック紹介。

Tips:壁の長さを縮めて部屋の角に合わせたいときは、【2Dセレクションポインタ】で対象の壁を思い切り短くしておいてから、壁結合ツールを使って下さい。短かった壁が延長されて角まで届きます。



Page.87 Macintosh版/Windows版
「テラス部分に床を追加して下さい」
作成したテラスの図形が見えないことがあります。(カラーの設定や見るアングルによっては表示されます)原因はテラスの厚み(奥行き)を「0」にしたので敷地の図形と面一(つらいち)になるためです。データパレットでテラスの図形の「奥行き」を「100」にして下さい。または、モデルメニューの「モデルを移動…」を使って、テラスの高度を上昇させて下さい。

Tips:お気付きのように上記の方法は設計を変更することになります。同じレベルにする設計の場合には敷地の図形を「切り欠く」ことで実現できます。操作方法は後半で紹介しています。



Page.93 Macintosh版/Windows版
「これで、新しい作業平面が生成されました」
図版と異なる作業平面が生成されることがありますが、どの位置をクリックするかによって結果が変わりますから、心配は無用です。



Page.105 Macintosh版/Windows版
「2階平面に合わせて図形を編集して下さい」
この2階平面とは左ページの一番上にある図版のことです。これが完成時の姿なので参照しながら作業を進めて下さい。



Page.107 Macintosh版/Windows版
「棒矩形図の図版」
レイヤの高度は、この矩形図を元に決定しています。皆さんがオリジナルの設計を行う場合には、この矩形図と108ページのレイヤ設定にある括弧書きの説明を見比べて、レイヤの高度を決めて下さい。各レイヤをどの高度に設定するかは作図手法によっても変わってきます。本書はその一例を示していますが、汎用性と負担の軽さを念頭に置いています。より効率的な方法もありますので経験を積まれてから挑戦して下さい。



Page.111 Macintosh版/Windows版
「基礎設計」
誤) 隠すレイヤ:すべてのレイヤを隠すに設定して下さい。
正) 表示レイヤ:エスキス1F(以外はすべて隠すにして下さい)



Page.116 Macintosh版/Windows版
「ツールマクロを作成しよう」
VectorWorksの仕様によるトラブルが発生する可能性があります。自作のマクロを使用されているユーザーなら、レイヤの高度や厚みの設定がいつの間にか変更されてしまう、あるいはマクロを利用した壁ツールで壁の高さがレイヤの高度や厚みを反映しない、という経験をされているはずです。原因はマクロコマンドによるレイヤ設定の自動的な書き換えが行われるためであることを、北海道東海大学の渡辺先生、高原先生、河野先生に教えていただきました。以下に高原先生による絶妙の回避テクニックを紹介しましょう。

Tips:階層メニューの「ツールマクロ...」を使って自作のコマンドを作成した場合は、生成されたScriptから「Set ZVals(0" , 0);」の一行を削除して下さい。

まず、ウィンドウメニューから自作のコマンドパレットを選んで画面に出して下さい。
【option】キーを押さえて下さい。(Windows版は【Alt】キー)
キーを押さえたまま、目的のコマンドをダブルクリックして下さい。
これで「VectorScriptコマンド編集」ウィンドウが開きます。
「Set ZVals(0" , 0);」の一行を削除して下さい。
【OK】ボタンをクリックして下さい。これで完了です。



Page.122 Windows版
「名前をつけるダイアログボックスの図版」
『パレットの名前は「表示選択」として下さい。』と記述されているのに図版は入力途中なので「表示」になっています。図版だけ見て間違えた方、すみません...m(^-^)m



Page.123 Macintosh版/Windows版
誤) 選ぶ大引:「躯体-大引」クラス
正) 選ぶ大引:「軸組-大引」クラス



Page.128 Windows版
「シンボル作成ダイアログボックスの図版」
操作には支障ありませんが、図版が前バージョンのダイアログボックスになっています。


Page.131 Macintosh版/Windows版
「2次元要素を作成します」
真上からのアングルでサッシの2次元形状を作図する部分です。作業の順番によっては下に隠れて見えなくなる図版が生じてしまいます。その場合は図形の前後関係を変更して下さい。

Tips:ここは3次元のシンボル編集画面の中で2次元図形を作成する操作です。強引に思えるでしょうが、このような方法が可能なので、図形の位置や大きさを統一する作業が簡単になるのです。完了すると、自動的にシンボルの2次元要素として分類されるので、後から3次元のシンボル編集画面に入っても、そこには2次元図形は存在しません。編集するには2次元の編集画面に入る必要があります。同じ事は2次元の編集画面で3次元図形を作成した場合にも起こります。



Page.134 Windows版
「奥行きの数値」
誤) 奥行き80を与えて、3次元図形にして下さい。
正) 奥行き30を与えて、3次元図形にして下さい。
図版のダイアログボックスの奥行きの数値も正しくは「30」です。

Tips:すでに80で作成してしまった場合はデータパレットで変更して下さい。



Page.175 Macintosh版/Windows版
誤) 舗装の図形を選択して、3次元図形にして下さい。
誤) 植裁の図形を選択して、3D多角形に変換して下さい。
正) 舗装の図形を選択して、柱状体にして下さい。
正) 植裁の図形を選択して、柱状体にして下さい。

Tips:二つの図形を同時に選択して柱状体にしても構いません。ただし、グループ図形になりますがら、実行後にグループ解除の操作をして下さい。



Page.176 Macintosh版/Windows版
「敷地の図版」
この図版はレンダリングをソリッドにした状態です。ワイヤーフレームのままでは面は表示されません。

Tips:レンダリングはメニューから選択しますが、コマンドを自作するとダブルクリックだけで実行できます。切り替えが素早くできるので設計の効率が上がります。
リソースパレットで「新規...」をクリックし、ダイアログの「VectorScriptコマンド」を選んで下さい。つぎのダイアログでコマンドを置きたいパレットを選び、コマンドの名前(レンダリングソリッドなどと)を入力して下さい。エディタに下記を入力して下さい。

DoMenuTextByName('RenderChunk',3);

これはレンダリングメニューの3番目(ソリッド)を実行するScriptです。数字が「1」なら「ワイヤーフレーム」、「2」なら「クイック」を実行します。



Page.178 Macintosh版/Windows版
「土台を作成しよう」
誤) 【レイヤ】ボタンで「基礎レイヤ」をアクティブにして下さい。
正) 【レイヤ】ボタンで「基礎レイヤ」を表示にして下さい。



Page.183 Macintosh版/Windows版
「柱位置の図版」
柱の位置がわかる図版が3つありますが、平面図の図版の柱の一本の位置が正しくありません。左下の角、下から3本目の柱は900下方の位置にあるべきです。他の2つの図版と見比べて訂正して下さい。



Page.184 Macintosh版/Windows版
「2階の柱をプロットしよう」
『図形の選択には、自作の「表示選択」コマンドパレットを使用して下さい。』という記述があります。具体的には、そのパレットにある「選ぶ柱1階」コマンドをダブルクリックせよ、ということです。これで手作業では大変な柱の選択が瞬時に完了できます。この先も同様の指示が出てきますが、やはり具体的な操作方法は省略しています。自作の「表示選択」コマンドは設計変更の時点で威力を発揮します。壁の高さ(奥行き)をまとめて変更したり、プレゼンテーションのために一時的に外壁を透明にしたり、といった操作が手軽に行えます。

Tips:図形の検索条件には面や線の色も使えます。レイヤやクラスによる分類では条件設定が煩雑になる場合には、対象の図形を色で区別しておくと便利です。赤い図形だけを表示するといったコマンドが作成できるからです。



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